ネットからダウンロードした画像をFAXDMの原稿に使ってもいいの？

ネットに掲載されている写真やイラストなどには著作権があります。無断でネットからダウンロードした画像をFAXDMの原稿に使うと、著作権侵害となってしまう場合があるのです。この記事では、ネットからダウンロードした写真やイラストの利用方法や、著作物を無断で使用した場合にどうなるのか、詳しく解説します。

ネット画像などの著作物は著作権法で守られている

ネットに掲載されている画像や写真などの著作物は、著作権法で守られています。イラストは美術の著作権、写真は写真の著作権のように保護されているのです。写真の場合、絵画や彫刻などが被写体となっており、その被写体が著作物であれば著作権があります。景色や料理などのような著作物ではないものでも、写真自体が著作物として保護されています。ネット画像などの著作物は、著作権法をもとに正しく利用する必要があるのです。ここからは、著作物の正しい利用方法について解説します。

権利者の許諾を得てから使用する

著作物を扱う権利は、著作権者だけにしかありません。ネットから画像をダウンロードし、自分のサイトやSNSに投稿したり、顧客に送るFAXDMの原稿に画像を載せたりするためには、許諾を得てから使用する必要があるのです。また、権利者の許諾を得て使用する場合であっても、画像を加工してはいけません。画像はそのまま使う必要があります。

引用の条件に当てはまれば利用することが可能

仕事で画像を使用する場合には、引用の規定が適用されます。正当な範囲内であれば、無断で画像を引用することが可能です。引用として認められるルールとして、著作物が主であり引用部分は従であること、引用した部分が明確になっていること、画像を引用する理由が明確なことなどがあります。

個人で楽しむ場合は許諾を得る必要はない

個人で楽しむ場合には、著作物をネットからダウンロードしても問題ありません。著作権法では、私的使用目的の複製という規定があります。そのため、ネットでダウンロードした画像をFAXDMの原稿に使うことは、私的使用目的とはいえないのです。

著作物を無断で使うとどうなるの？

ネットに掲載されている写真やイラストなどの著作物を無断で使用した場合、どうなるのでしょうか。著作物を権利者の許諾を得ずに使用すると、著作権侵害になります。また、無断で著作物の内容を変えること、匿名を希望しているにもかかわらず著作物に本名を付けて使用することは、著作者人格権侵害となります。

民事上の請求

権利侵害の事実があった場合、侵害した人に対し、侵害行ための差止請求、損害賠償の請求、不当利得の返還請求、名誉回復などの措置の請求ができます。請求に対して争いが起きた場合には、最終的に裁判所に訴え、判断してもらうことになるでしょう。

罰則

著作権侵害は犯罪行為となります。そのため、権利者が告訴すれば、処罰できるのです。著作権侵害は、10以下の懲役または1,000万円以下の罰金、著作者人格権侵害は、5年以下の懲役または500万円以下の罰金と定められています。また、法人などが著作権を侵害した場合には、3億円以下の罰金となります。

FAXDM原稿に使いたいときは商用利用OKの画像を探そう

ネット上にはさまざまな画像があり、誰でも無料でダウンロードすることが可能です。ただし、ネットからダウンロードした画像をFAXDMの原稿に使用する場合には、著作権法を守らなくてはいけません。権利者に無断で使用してしまうと、損害賠償請求を受けるリスクがあります。芸能人の写真やテレビのキャプチャ画像に関しては、とくに気を付ける必要があります。

基本的には、ネットに掲載されている画像は使わない方がよいでしょう。

FAXDMの原稿に画像を使用したい場合には、商用利用OKの画像を活用することをおすすめします。ネットで検索し、商用利用無料のイラストサイトや画像サイトを探してみましょう。無料のサイトを活用し、FAXDM原稿を作成すると安心です。

また、フリー画像というものもあります。フリー画像とは、著作権で保護されていないのではなく、権利者の許諾を得ずに使用することをあらかじめ同意している画像のことをいいます。注意点として、フリー画像の中には、商用利用不可となっている画像があることを理解しておきましょう。商用利用不可ならばFAXDMの原稿には使用できません。

商用利用してもよいのか、加工してもよいのかなどは、サイトごとに条件が異なります。商用利用OKのサイトやフリー画像を提供しているサイトを利用する際には、事前に必ず使用条件を確認しましょう。ネットでダウンロードした画像をFAXDMの原稿に使うには、ルールを守りトラブルにならないように注意することが大切です。

まとめ

ネットからダウンロードした画像をFAXDMに使用する場合には、必ず画像の権利者に許諾を得なくてはいけません。権利者に無断で使用すると、損害賠償請求を受けるリスクがあるので注意しましょう。FAXDMの原稿に画像を使用したい場合には、商用利用OKのサイトから画像を探し、活用することをおすすめします。ただし、サイトによって使用条件などが異なるので、掲載する前に必ず確認することが重要です。