FAXDMはFAX機を使って宣伝する少し特殊な方法です。例えば、社長宛てに送ったとしても最初はおそらく事務のスタッフが受け取るでしょう。送りたい人に渡してもらえるかは印象の良し悪しに左右されます。明らかに印象に残らない内容や役に立たない内容は捨てられてしまいます。そうならないように文面のデザインには気をつけていきましょう。
フォントはベーシックな種類を使えば問題ない
フォントの種類はFAXDMの印象に大きく影響します。中でもベーシックなのが3種類あります。宣伝する商材や商品に合わせて使い分けてみましょう。
まずはポップ(POP)体です。親しみやすさを与えるので気軽に試してほしいときに使えます。
一番スタンダードなのがゴシック体と言えます。ワードやパワーポイントなどのオフィスソフトでよく用いられます。シンプルで読みやすいので、ロジカルな案内や機能的に説明してもよさそうです。
明朝体はしっかりしていて信頼感がありそうに見えます。文字自体が細いのでサイズが小さいと送信時にカスレなどが発生するので注意が必要です。 FAXDMはA4サイズが基本なので情報をたくさん入れると文字が小さくなります。小さくなりすぎるとつぶれてしまい、判読不能にすらなるので注意しましょう。 原稿が完成したらまず自社にテスト送信してみて実際に目で確かめてください。印字精度は機械ごとに多少差はありますがある程度目安になります。
手に取ってもらいやすい項目を記載する
FAXDMは紙面が限られています。過度に宣伝するよりもシンプルなデザインで一番伝えたいことを目立たせましょう。シンプルで地味なほうが、かえって反応率が良い傾向にあります。そもそも見た目が派手な原稿は受け取り側に好まれないことが多いのです。
一目で広告だと分かってしまえばまったく読まれずに捨てられる可能性もあります。宛先は個人宛(社長)などに送信すると読まれる確率が上がります。特に社長宛にすると受け取った従業員が本人に届けないといけない義務を感じるので効果的です。
自分の名前が書いてあればより真剣に読んでもらえるため、個人宛てに送るといいでしょう。個人宛てに送る場合、ヘッダーは広告を抜かしてあっさりとしているほうが反応は良くなる傾向にあります。なるべく公的な雰囲気を出す、取引先への連絡風にするなどの工夫で到達率が上がります。あまり広告の雰囲気を前面に出せばすぐにゴミ箱行きになってしまうのでヘッダーを工夫しましょう。
また、返信してもらいたいなら手間をなくすことも必要です。記入欄があれば狭すぎずほどほどのスペースを用意しましょう。返信は手書きで記入してもらうので狭くしてしまうと反応率が下がってしまいます。記入する項目も極力減らすことも大切です。
目的を一つに絞って、記入は必要最小限のみ催促してください。反応率をかなり上げるポイントとしてオファーがあります。無料の冊子や無料お試しセットなどが当てはまります。有料でも可能ですが初めての場合は有料のオファーではなくプレゼント系の無料オファーが効果的です。
受け手側が魅力的と思える物を無料でプレゼントすることです。もしセミナーを用意している場合は無料だと反対に反応率が悪くなります。決まった日時に足を運ぶ必要があるのがセミナーであり、無料だと何か売り込まれてしまうのではないかと思われがちです。
オファーのほかにも限定性を持たせる方法もあります。地域限定や受け取った方限定などに絞って商品・サービスを宣伝します。コピー内でしっかりと伝えるようにすれば反応率をより上げられます。視覚的に読みやすくするのはイラストや図が適しています。最近ではFAXDM上においても漫画系のイラストは有効な方法として使われます。余裕があれば漫画系もぜひ検討してみましょう。
イラストや図も効果的に使いましょう
FAXDMはモノクロで送ることになるのでシンプルなほうが良い傾向にあります。しかし、文字の羅列だけでは相手に対して印象を残せません。モノクロのFAXDMを受け取って側に印象を残すには分かりやすいデザインにしましょう。カラーでは伝えられないので、フォントや使う線、図とイラストをどう使うかが重要なポイントです。
反対に写真は相性が悪く分かりづらいので避けるのが無難と言えます。本文のフォントサイズに関しては最低でも10pt以上に設定しましょう。これは読みやすさにおいてはベストなサイズです。どうしても小さくなるならゴシック体や太字を使用してください。
小さい文字では明朝体にするといっそう読みにくくなるので避けましょう。文面は分かりやすい図や印象的なイラストを挿入すると話の要点が分かりやすくなります。しかし、大きいサイズの図やイラストを使うとFAX機に負担がかかり読み取りエラーになってしまいます。
データ量が多くなれば紙に出力するまでに時間がかかってインクを大量に消費します。その間FAX機が使えなくなるので、受信側はイライラが募ってクレームになりかねません。図やイラストはちょうどよい大きさで使い過ぎないようにしましょう。これらの点に気をつければ、パッと目を引く文面となり目を通してもらえるでしょう。
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FAXDMのデザインにおいては見やすさが重要となります。これは一般の業務用文書でも同様です。FAXDMはモノクロという制約はあるものの、デザインの仕方はある程度自由なのが強みです。受け手の立場に考えてみやすい原稿になっているか必ずチェックしましょう。