FAXDMから問い合わせが来ても、その方が必ずしも商品購入や契約の決定権を持っている人物とは限りません。それゆえ、商談には意識すべき点がいくつかあります。ここでは、決裁者とは誰か、決裁者のアポイントを取るにはFAXDMがおすすめである理由、アポイントを取る際のポイントについて解説します。
そもそも決裁者とは
そもそも決裁者とは、その組織で商品を購入したり、契約をしたりすることを決められる権限を持つ方をいうのです。会社は、その商品や契約の重要度によって裁量が段階的に与えられていることが多く、重要で高額なものほど決裁権者役職が上がることがほとんどです。場合によっては、社内稟議を行い決定する場合もあります。
つまり、FAXDMを見て問い合わせをしている方は、必ずしも商品購入や契約について権限を持っている方とは限らないのです。決裁者ではない人が問い合わせをしてくる割合のほうが圧倒的に多いはずです。「社内で購入を検討している商品になりそうだから、とりあえず情報をもらってきてと言われた」「面白そうだから問い合わせてみよう」となる場合も考えられるからです。かといって効率的に商売をしたいがために、いきなり「話の分かる方に繋いでください」とはいえませんよね。
売りたい側と問い合わせをした側では、温度差があることもあります。「分かった。すぐ社長に話してみるよ」とすぐ決裁権者に繋いでくれる場合もあれば「いや。まだ検討段階なので。ちょっと失礼じゃないですか」とフロント担当の機嫌を損ねてしまい、商談の機会を潰してしまうこともあります。商談にはスピードも大事ですが、相手の反応を見つつ慎重に距離を詰めていくほうが安全といえるでしょう。まずは担当者に味方になってもらえるよう動きましょう。
決裁者のアポイントを取るにはFAXDMがおすすめ
FAXDMはファックスを直接会社に送付するものです。小さい組織ならば、社長などの決裁権を持つ方が直接見る可能性はあります。反面、大きな組織では総務部に設置されているファックスに送付され、決裁権を持つ方に届くかは不透明です。場合によっては、その場で迷惑なものとしてゴミ箱に捨てられる可能性もあります。これは、確率の問題なのでケースバイケースなので確実なことはいえませんが、小さな組織ほどFAXDMが商談に結びつく確率が高いのは間違いないでしょう。
ただし、電子メールなどのデーターでは、余程ホットな内容でない限り保存することなくほかの情報に埋もれて行くことになる反面、FAXDMは紙媒体です。紙は現物として、手元に残ることで少なくとも一度は誰かの目に触れることになります。
デジタル化が進んだ現代だからこそ、紙媒体の保存性は電子媒体よりも圧倒的に高く、年齢が高ければ高いほどその信用性に重きを置く傾向があります。つまり、電子媒体では、見られることすらないかもしれない反面、FAXDMは紙媒体ゆえ強制的に一度は誰かの目には止まることになるのです。この違いは商談に結びつく確率を上げるためには非常に重要なことです。
FAXDMを活用してアポイントを取る際のポイント
FAXDMを活用してアポイントを取る際のポイントとしては、FAXDM以外のあらゆる機会を逃さずに適切な対応をすることです。FAXDMは1万件送信しても問い合わせにつながる反応率は0.1%といわれています。これを多いか、少ないかと考えるのはその人次第ですが、この反応率だけをあてにして商売を行うのは現実的ではありません。商売は「待っていれば、いつか相手からやってくる」というほど甘いものではないというのは分かりますよね。
具体的には、FAXDMを送った数日後に優先順位をつけて電話営業、訪問営業、現物の送付などを行うのが有効です。送付先の方は日々も業務に忙しく、仮に興味があっても忘れてしまったり、後回しにされてしまったりしている可能性があります。この状況でそのまま忘れ去られてしまっては、非常に勿体ないですよね。
これを回収するために、FAXDMを送付した後は適切な時期に次なる一手が必要です。一番簡単なのは電話営業でしょう。時間も手間も最小化でき、反響を確認できるからです。訪問営業も有効でしょう。電話営業と比べて、訪問することでこちらが本気であることを表明できます。
運がよければ、その場で時間をとって話を聞いてくれるかもしれません。商品を扱っているのであれば、サンプルをFAXDMの送付後しばらくしてから送付するのもよいでしょう。紙で見るだけと実際に手にとってみるのでは印象や現実感がまったく異なります。多少コストは嵩むかもしれませんが、興味を持っている方にとっては、大きなインパクトを与えられる有効な手段になるでしょう。
まとめ
決裁者とは誰か、決裁者のアポイントを取るにはFAXDMがおすすめである理由、アポイントを取る際のポイントの3つについて解説しました。商品やサービスを使用、契約してもらうのはなかなか骨の折れることですが、まずは接触しなければ始まりません。少しでも接触率を上げることが商談を成功に結びつける第一歩です。上記を参考にFAXDMを有効に活用しましょう。