電子メールの普及により、やや活躍の場が減りつつあるFAX。しかしFAX番号しか分からない相手や、インターネット環境がない相手に送るには便利な方法であることに違いありません。ただそんな便利なFAXも届かない場合があります。この記事ではFAXが届かない原因を受信側と送信側から解説します。
FAXが届かないのはなぜ?送信前に確認したいこと
FAXが相手に届かないことを「不達」といい、FAXトラブルのひとつです。FAXを送る際には必ず不達が起こらないよう送信前に確認する必要があります。
FAX番号間違い
単純なミスですが、送信する際の番号を間違えてしまうことがあります。電話番号とFAX番号を読み取り間違えたり、連続する番号を間違えたりしてしまうのです。
数字とアルファベット、記号の組み合わせでできている電子メールでアドレスを間違えた場合はそのアドレスを利用している人がいる確率は低いため不達として返ってきます。
しかしFAX番号は9桁の数字のみであり、間違えた場合はその番号を違う人が使っている可能性があります。大事な文書を見ず知らずの人に送ってしまう恐れがある怖いミスです。よく使う番号はFAX機に登録しておいた方が安全です。
用紙の入れ間違い
コピー機タイプのFAXであれば、送信面を下側にするのは当然の方法で間違えることはありません。しかしFAX機能のついている電話機から送る場合には、読み取り機能が紙の挿入口から見て上面の機種か下面の機種かによって、送信面の方向が変わります。
きちんと送信面が読み取られないと、相手側には発信者番号や日時のみ記載された白紙が送られることになってしまいます。先方に折り返し連絡をさせる手間をかけてしまうこともあり、印象もよくありません。
送信側機種の設定の問題
送信側の電話番号が非通知に設定されていて先方が非通知拒否設定になっている場合は送信できません。
また初期設定の中で、使用する接続回線や外線発信番号の有無、ダイヤル種別の設定に誤りがある場合や、発信元番号が登録されていない場合は発信ができません。
初めて使う場合には、受信と送信の確認が取れる場所へ送信テストを行い、まずは無事送信できることを確認してから取引先などへの連絡に使いましょう。
実は受信側の問題であることがほとんど
送信側が気を付けていても起こる不達は、受信側の問題であることがほとんどです。
受信側のFAXがビジー状態
もっとも多いのが、受信側のFAXが別の場所からの受信中でふさがっている場合です。電話番号とFAX番号が共有されている場合にはより可能性が高くなります。
電話と共有されている場合には、電話だと思って受話器を取った人がFAXの受信に慣れていないと受信操作ができないということも起こります。
受信側のFAX機の状態不良
FAXが届くとすぐ印刷される場合には、印刷用紙やトナーが切れていると受信できません。届いた画像をデータで保存して必要なものだけ印刷する機種の場合には、必要ないデータを消しておかないと容量がいっぱいになって新しいデータを受信できなくなってしまいます。
ほかにも受話器が外れていたり営業時間外は電源を切っていたりすることで呼び出しができなくなっていることがあります。
FAXDMが不達になった場合の料金はどうなるの?
ビジネスシーンではDMの送付に郵送よりも料金の安いFAXを用いることがあり、FAXDMと呼ばれています。近年はFAXサービスも多様化しており、インターネット環境さえあればFAX機や紙が不要になるサービスもあります。
FAXサービスを提供する業者に申込をすると、PDFやWordなどのファイルをメールに添付して送ることで先方のFAX機へ送信したり、通常通りのFAX番号宛に送られたFAXを自動的にデータ化してメール添付の形で受け取ったりすることができます。
とても便利なサービスではありますが、もしこうしたFAXサービスを利用してDMが不達になった場合、料金はどうなるのでしょうか。FAXサービスを提供するFAXサービスプロバイダーはそれぞれ不達になった場合の対応を定めていますが、その基準にはバラつきがあります。
ある業者は、不達となったDM分の料金は発生せず、不達の原因を個別に示してくれます。ほかにも、不達になった番号に自動的に再送してくれるサービスがあったり、そもそも不達となる可能性のある番号を事前に除外してくれたりする業者もあります。
こうしたできるだけ不達を防ぐサービスを導入している業者の場合には、不達になった場合も料金が発生することがあります。
不達の場合の返金基準については、大量にDMを送りたい場合には業者選びの大切な基準となります。導入する際にはFAXサービス各社をよく比較して検討しましょう。
まとめ
この記事では、FAXが届かない原因とFAXDMが不達になった場合の料金について解説しました。家庭では普及率が約30%台にまで落ち込んでいるものの、ビジネスシーンではまだまだ現役のFAX。就職して初めてFAXを使ったという方や、テレワークに伴ってFAXサービスを使い始めた方も多いのではないでしょうか。使い慣れていなくとも、FAXトラブルを起こしてしまうと取引先との信用問題に発展する恐れがあります。この記事を参考に、ビジネスチャンスをつかむためにFAXを活用していただければ幸いです。