ビジネスの現場では、今でもFAXが活用される場面が多くあります。とくに送付状やFAXDM(ファックスダイレクトメール)を使う際は、相手に失礼がないよう配慮することが大切です。本記事では、FAX送付状の正しい書き方やFAXDMを送る際に気をつけたいマナーについて解説します。
FAX送付状ってなに?役割と必要性
FAX送付状とは、FAXを送るときに文書の前に添付する1枚目の紙のことです。いきなり本題の資料を送るのではなく、送付状を先につけることで、誰が誰に何を送っているのかを一目で伝えることができます。これはビジネスマナーのひとつでもあり、受け取る側の混乱を防ぐためにもとても大切です。
また、送付状には会社名や担当者名、連絡先などを記載することで、相手がスムーズに返信や確認を行いやすくなります。FAXはメールに比べて確認に時間がかかることもあるため、件名や簡単な用件も書いておくと、何のFAXかすぐに分かりやすくなります。
ただのあいさつ文ではなく、送信内容をサポートする役割もあるのがFAX送付状です。ビジネスでFAXを使う場面では、欠かせない大事な一枚といえるでしょう。
正しく伝わるFAX送付状の書き方とポイント
FAX送付状は、送信する文書の前に添付する大切な1枚です。相手にとって分かりやすく、必要な情報がしっかり盛り込まれていることで、スムーズなやり取りにつながります。ここでは基本の書き方と注意点を解説します。
送信元と送信先の情報を正確に書く
送付状の上部には、送信元の会社名や住所、電話番号またはFAX番号、氏名を必ず記載してください。これらは相手が連絡や確認を行うための基本情報です。
また、左上には送り先の会社名と担当者名を記入します。さらに、送信年月日を忘れずに記載しましょう。年月日まで入れることで、保管や確認がスムーズになり、トラブル防止にもつながります。
挨拶文と枚数の明記を忘れない
FAX送付状には簡単な挨拶文を添えます。ビジネスでは「拝啓」「敬具」といった頭語や結語が一般的です。また、FAXはほかの書類と混ざることもあるため、全体の枚数を必ず明記しましょう。
「全○枚中○枚目」と記載すれば、紛失やページ抜けの防止になります。枚数を示すことで受け取った相手が安心して確認でき、やり取りの効率も上がります。
送付物の内容や補足を記載する
基本情報と挨拶文のあとには、送付する文書の内容を簡潔に記載します。枚数が多い場合や内容が複雑な場合は、概要をまとめると相手が把握しやすくなるからです。
また、FAX本文だけでは補足が必要な場合は、送付状に短く追記しても構いません。ただし、長くなりすぎないよう注意し、相手がすぐ理解できる文章を心がけましょう。
見やすく簡潔にまとめる
送付状はあくまでFAXの表紙です。必要事項は多くても、文章を長くしすぎると相手の読む負担が増えます。とくに詳細な説明やアピール文は控えめにし、要点を短くまとめましょう。
箇条書きを活用すると視認性が上がり、必要な情報がすぐに伝わります。全体を整ったレイアウトにすることで、より信頼感のあるFAX送付状になります。
FAXDMを送るときに気をつけたいマナーと配慮
FAXDMは、手軽に情報を届けられる便利な手段ですが、受け取る相手の立場に配慮しないと、迷惑に思われてしまうこともあります。効果的なFAXDMにするためには、最低限のマナーを守ることがとても大切です。相手への思いやりを意識した送信を心がけましょう。
紙とインクの消費にも気を配る
FAXは送る側ではなく、受け取る側の用紙とインクを使って出力されます。そのため、あまりにも枚数が多かったり、インクを大量に使うようなデザインだったりすると、相手の負担になってしまいます。
無駄にコストをかけさせるようなFAXDMは、クレームの原因にもなりかねません。相手の立場に立ち、なるべくコンパクトで見やすく、必要な情報だけをわかりやすくまとめた原稿を作成するようにしましょう。
相手の業務を妨げない工夫をする
FAXを受け取る企業では、FAX機能付きのコピー機を使用している場合が多くあります。長時間にわたるFAX送信は、そのコピー機をふさぐことになり、相手の業務を妨げてしまうこともあります。送る枚数が多くなる場合や内容が複雑で印刷時間がかかる場合は、あらかじめ連絡しておくのがマナーです。
また、営業時間外や混雑時間を避けて送るなど、相手の都合に合わせた配慮も大切です。小さな気づかいが、FAXDMの印象を大きく変えるポイントになります。
まとめ
FAX送付状は、FAXを送る際に相手にスムーズに内容を伝え、誤解やトラブルを防ぐための大切な役割を果たしています。正しい書き方を守ることで、送信元や送信先の情報が明確になり、受け取る側も安心して対応できます。また、FAXDMを送る際には、相手の用紙やインクの負担を考え、送信枚数やタイミングに配慮することが重要です。これらのマナーを守ることで、ビジネスの信頼関係を保ちながら、効果的なコミュニケーションが可能になります。FAX送付状とFAXDMの基本を押さえ、相手を思いやる気持ちを忘れずに活用しましょう。