ターゲットを具体的な人物像に落とし込むことで、効果的に自社のサービスを提供できるようになります。今回の記事では、多くの企業で行われているペルソナ設定について紹介します。実際に取り組んだ経験がない人も、耳にしたことはあるでしょう。ペルソナを設定するときの注意点も紹介するので、今後の参考にしてください。
ペルソナ設定とはなにか?
これまでのターゲットとは違い、年代や性別という属性で区切るだけではなく、ユーザーをより具体的にイメージしたものになります。
企業がユーザー目線のマーケティングを行えるようにするために必要
残念ながらユーザーの考えを無視したサービスを提供している企業があります。これでは、ユーザーはリピートしてサービスを利用しようとは思わないでしょう。ユーザーの目線に立つことで、本当に必要なサービスを提供することができ、ユーザーから必要とされるようになります。
チーム全体で共通のユーザーイメージが持てる
スタッフは、年代、性別、経歴などひとりひとりが異なる人間です。つまり、人によって価値観やユーザーへのイメージも異なる場合があります。そのため、チーム全体で共通のユーザーイメージを持っておくことが大切です。何もいわなくても伝わるような企業でも、新しいスタッフが配属されたときにイメージを共有できるようにしておくことが大切です。
ユーザーが抱えている悩みや問題点を発見できる
今までどのような生活を送ってきたのか、ユーザーはどのような価値観を持っているのか、どのような商品に惹かれるのかなどを明らかにすることで、ユーザーのことをより深く知られるようになります。
ユーザー視点で効果的な施策を考えられる
ターゲットとしているユーザーが、何を求めているのか理解できるようになります。これにより、商品を販売するときにユーザーへの訴求方法が変化します。
FAXDMで大切なペルソナ設定のやり方
どのようなやり方でペルソナを設定するのか見ていきましょう。
ターゲットを明確にする
自社がすべてのユーザーの期待に応えられるわけではありません。自社がターゲットとするユーザーに効果的にアプローチしていくことが大切です。自社の経営資源は限られているので、注力すべきターゲットを選定しましょう。
ペルソナ像を構築する情報を集める
自社のユーザーに協力してもらう方法があります。たとえば、顧客へインタビューやアンケートを行い、自社の商品やサービスに興味を持ったきっかけや購入を決めた要因などをヒアリングしましょう。
また、その分野に精通している人から情報を収集することも有効です。営業担当者や開発部門のスタッフ、社外の専門家などの意見を聞いてみるのもひとつの手です。
そして、よい情報だけではなく、商品の購入に至らないであろうボトルネックも明らかにしていきましょう。
収集したユーザー情報からペルソナ像を書き出す
現実に存在する人物像をイメージして、ペルソナ像を書き出していきます。具体的なイメージが湧くように詳細に設定します。この際、デモグラフィック情報、サイコグラフィック情報、アンメットニーズを鮮明にしていきましょう。
運用するなかでペルソナ像を改善する
新規ユーザーとリピートユーザーでは行動が異なります。サービスを開始したときのペルソナは、新規ユーザー向けのものだったでしょう。時間が経過するとリピートユーザーも現れるので、運用するなかでペルソナ像を改善しましょう。
ペルソナを設定する際の注意点
5つの注意点を紹介します。ペルソナは現実的になっていますが、目の前のユーザーとまったく同じではありません。ペルソナに固執し過ぎないようにしましょう。
理想像で作らない
このようなユーザーであってほしいという理想像でペルソナを設定しないようにしましょう。そのようにしてしまうと、購買意欲のある人しかいなくなってしまいます。
ペルソナを固定しない
時間の流れとともにペルソナを見直す必要があります。たとえば、20代のユーザーに向けた商品を販売していた企業は、10年が経過すると30代のユーザーを対象としたサービスを提供するのか、引き続き20代のユーザーを対象としたサービスを提供するのか見直さなければいけません。
むやみに作りすぎない
複数のペルソナを設定しても問題ありませんが、ペルソナを作るのが目的ではなく、運用するのが目的なので、属性が似ているペルソナはひとつにまとめるなどして多くなりすぎないようにしましょう。多くなりすぎると、現場が混乱してしまうでしょう。
主観だけで作らない
自分の思いだけで作るのではなく、第三者の意見やデータをもとに作るとよいでしょう。自分の思いだけで作ると早く完成しますが、実務で活かされない可能性があります。また、正確性に欠けることも考えられるので、あわてることなく正確に作りましょう。
設定したペルソナに固執しない
現実のユーザーがペルソナと大きく異なっているときもあるでしょう。しかし、むやみにペルソナに合わせてサービスを提供するのではなく、目の前のユーザーに合わせたサービスを提供することが大切です。
まとめ
自分だけで取り組むのではなく、ユーザーや専門家などの意見も参考にしながら、ペルソナを設定しましょう。この際、第三者の意見もできる限り取り入れるようにします。
客観的な視点に欠けていると、どれだけ待ってもペルソナのようなユーザーが現れない可能性があるからです。そして、企業内で共通のユーザーイメージを持って適切に運用していくことも大切です。