会社の設備として現在も使用されているFAXの使い方が分からないだけではなく、FAXを使用したことがない若者が多くなっています。どうしてそのようなことが起きているのか、今回の記事で明らかにしています。FAXを知らない世代が多くなっている一方で、未だに一部の業界ではFAXを使用しています。
FAXを知らない世代が多くなっている現状
15〜29歳の65%が、FAXを使ったことがないことになります。また、FAXを知らない人の割合は全体の20%を占めています。
10代の4人に1人がFAXを知らない
15~29歳の男女にFAXについて知っているかどうか調査したところ、10代の4人に1人がFAXを知らないことが明らかになりました。FAXを知らない人の割合を15~29歳でみてみると、全体の20%を占めています。
回答のなかで最も多かったのが、FAXを知っているが使用したことがない人が、全体の45%を占めています。次に全体の35%を占める回答として、FAXを知っていて使用したことがあるという結果になりました。
男女別に見てみると、FAXを知らないと回答した男性は26%、女性は14%になっています。
10代・20代がFAXを使ったことがない背景
現在の若者は、電子メールでやり取りするのが当たり前の環境で育ってきました。また、スマートフォン世代とよばれていて、パソコンを操作した経験がない人もいます。
FAXに触った経験がない新入社員がいる
会社の設備として現在も使用されているFAXの使い方が分からないだけではなく、FAXに触った経験がない新入社員もいます。こちらの内容は、ビジネス雑誌でも取り上げられるようになりました。
これは、現在の新入社員が生まれ育った環境によるものが大きいと考えられています。生まれたときからパソコン世代なので、電子メールでやり取りするのが当たり前の環境で育ってきました。そのため、FAXが生活のなかで欠かせないアイテムではありませんでした。
パソコンに触った経験がない大学生がいる
スマートフォン世代とよばれている現在の大学生のなかには、パソコンに触った経験がない人もいます。大学生が就職した後は、仕事でパソコンを操作することになりますが、基本的なパソコンの操作方法を知らない人が入社してくる可能性があるので、WordやExcelというようなビジネスの場面では頻繁に使用するソフトを使いこなせません。
すると、パソコンの操作方法を知らない人に、企業が教育しなければいけなくなる可能性もあります。スタッフの一員として活躍できるようになるまで時間がかかるだけではなく、パソコンの操作方法を教えるための費用も負担しなければいけません。
賃貸マンションの人気物件にも変化が起きている
有線のネットを無料設備として賃貸マンションに準備しても、それが空室対策に結びつきにくくなっているのが現状です。10年ほど前であれば、パソコンを賃貸マンションで操作する入居者が多かったので喜ばれました。
しかし、現在はパソコンを持たずにスマートフォンですべて完結できるようになっているので、有線のネットではなくWi-Fiを導入すると喜ばれるようになっています。
FAXの今後とビジネスシーンでの活用
一部の業界では、現在もFAXを使用しています。FAXに代わるコミュニケーションツールはすでに販売されているので、ITリテラシーの課題を克服することが大切です。
FAXを廃止できない業界がある
家庭でも見かける機会が減少しているFAXですが、現在でもFAXで受発注、在庫管理、支払い通知などを行っている業界があるので、簡単に廃止できないようになっています。たとえば、物流、製造、飲食などの業界では、FAXを廃止するのは難しいでしょう。
FAXを廃止できない理由
まず、取引先に中小企業が多いことが挙げられます。顧客からFAXでのやりとりを希望されると、完全にFAXを廃止するのが難しくなります。
次に、FAXに代わるコミュニケーションツールを用意する手間と時間がかかるからです。メールなどの別のコミュニケーションツールを用意して、取引先に連絡する煩わしさがあるので、積極的にFAXを廃止できないことにつながっています。
紙でFAXを受信するデメリットに気づいている
海外の企業では、未だに日本の企業が紙でFAXを使用していることに驚いています。しかし、紙でFAXを受信するデメリットに日本の企業も気づいているので、徐々にFAXの使用率は低下しています。しかし、一部の業界では使用せざるを得ない状況になっているのが現状です。
ITリテラシーの課題を解決しない限り残ることになる
FAXに代わるコミュニケーションツールを用意する手間と時間はかかりますが、ITリテラシーの課題を解決しない限り残ることになるでしょう。FAXはなくならないのではなく、なくせなくなってしまいます。現在では、FAXの代わりとしてEDIなどの電子的なやり取りが導入されるようになっています。
まとめ
一部の業界ではFAXに代わるコミュニケーションツールの導入が遅れていることもあり、FAXを使用せざるを得ない状況になっています。最近のホテルや旅館などでは、EDIなどの電子的なやり取りを導入するようになっています。
現在の若者はFAXの操作方法がおぼつかなくなっているので、ITリテラシーの課題を解決するチャンスが到来したことになるでしょう。